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介護離職して人生詰んだ私の話。辞める前に絶対知っておくべき3つのこと

公開日: 2026-04-07 (2026-04-07 更新)
この記事を書いた人: 田中美智子
介護離職して人生詰んだ私の話。辞める前に絶対知っておくべき3つのこと
田中美智子

この記事を書いた人

田中美智子(54歳・パート主婦)

親の死後、相続と実家の片付けで揉めに揉めた経験から、後悔しないための生前対策を当事者目線で発信しています。

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正直に言うと、あの時の私は「正しいことをしている」と信じて疑いませんでした。

父を亡くし、一人残された母の物忘れが急にひどくなった時。「お母さんのそばにいてあげたい」と思って、15年勤めたパート先に退職届を出したんです。職場の人には「親孝行だね、偉いね」と言ってもらえました。母も「美智子がいてくれるなら安心」と泣いて喜んでくれました。

でも――退職して3ヶ月後、私は毎晩一人で泣いていました。

収入はゼロ。母の介護費用は自腹。社会との接点も、愚痴を言える同僚もいなくなり、気づけば一日中、母と二人きりの密室で過ごす日々。「こんなはずじゃなかった」と思った時にはもう遅かった。

この記事は、介護離職で人生が崩壊しかけた私の、リアルすぎる失敗談です。もし今あなたが「親のために仕事を辞めようか」と迷っているなら、どうか辞める前にこの記事だけは読んでほしい。

💡 この記事で解決する3つの不安

  • 介護離職すると本当に「詰む」のか?リアルな経済状況
  • 仕事を辞めずに親の介護をする具体的な方法
  • 追い詰められた時に頼れる相談先と制度

「親孝行だね」と言われた退職の日が、地獄の始まりだった

退職した直後は、不思議と充実感がありました。朝から母の食事を作り、一緒に散歩に出かけ、病院にも付き添える。「なんで今まで仕事なんかしていたんだろう」とさえ思っていたんです。

異変に気づいたのは、1ヶ月を過ぎた頃です。

母が同じ話を1日に何十回も繰り返すことに、心底イライラしている自分がいました。「お母さん、それさっきも聞いたよ」と声を荒げてしまい、母がビクッとする表情を見た瞬間、「自分は何をやっているんだ」と自己嫌悪で押しつぶされそうになりました。

仕事をしていた頃は、どんなにキツい日でも職場に行けば気が紛れた。同僚と他愛もない話をして笑うこともできた。でも退職してからは、私の世界は「母と私」だけ。逃げ場が一つもない空間で24時間、認知症の母と向き合い続けることの精神的な負担は、仕事をしながら介護していた頃の比ではなかったんです。

介護離職して初めて気づいた「3つの誤算」

あなたは今、「仕事さえ辞めれば介護がラクになる」と考えていませんか? 私も全く同じことを思っていました。でも、それは3つの大きな誤算でした。

誤算その1:「時間ができればラクになる」は嘘だった。 確かに時間はできました。でも、24時間すべてが介護に飲み込まれるだけでした。「仕事」という名の強制的な区切りがなくなると、介護と生活の境目がなくなり、いつ休んでいいかも分からなくなるんです。気づくと、夜中の3時に母のトイレ介助をした後の布団の中で、天井を見つめて涙が出ていました。

誤算その2:「節約すればなんとかなる」も甘かった。 パートの月収12万円がなくなっても、「夫の収入だけで切り詰めれば……」と思っていました。でも、母の施設利用料、通院のタクシー代、おむつやヘルパーさんへの実費など、介護には想像以上にお金がかかります。毎月の家計簿を見るたびに、胃がキリキリ痛みました。

誤算その3:「いつでも再就職できる」は50代の現実を知らなかった。 これが一番致命的でした。半年後に「やっぱり働かないと」と求人を探し始めたのですが、54歳・半年のブランクありの私を雇ってくれるところは、ほとんど見つかりませんでした。15年も正社員同等に働いてきた職場には、もう戻れない。あの時の絶望感は本当に筆舌に尽くしがたいものがあります。

ちょっと話がそれますが、後から介護関係の知人に聞いた話では、介護離職した人の約4割が再就職できていないというデータもあるそうです。でも正直、数字だけ見てもピンとこないですよね。私にとってそれは「数字」ではなく、自分自身のリアルな現実でした。

月収ゼロで親の介護費を払い続ける恐怖

介護離職後の経済状況は、想像以上に深刻でした。

母の年金と預貯金はあったのですが、別記事で書いた通り、認知症の影響で銀行口座の管理が難しくなる問題もありました。結局、母の介護費用の大部分を、夫の収入と私たちの貯金から持ち出す形に。※実体験に基づく個人の体験談です。金額は状況により大きく異なります。

「母の施設代が毎月15万円。私の収入はゼロ。夫の手取りは30万円。家のローンもまだ残っている」

この数字を並べた時、「このままだと私たち自身の老後資金が食い潰される」という恐怖に初めて襲われました。

親の介護をするために退職したのに、その結果として自分たちの老後が破綻しかけるなんて、本末転倒もいいところです。もし介護施設の選び方を最初からしっかり調べて、もっとコスパの良い施設を選んでいたら状況は違ったかもしれません。

専門家の視点からのお金と法律のアドバイス(社労士・ケアマネの知見)

※本セクションは一般的な法律・制度情報に基づいています。個別の事情については専門家へご相談ください。

介護離職は「退職」のように見えて、実は家族の経済・精神・健康のすべてを巻き込む重大な決断です。辞める前に知っておくべき制度と現実を、専門家の視点で整理しました。

介護離職のリスク専門家からの警告
経済的な転落介護離職者の約4割は再就職に至っていません。50代以降のブランクは致命的であり、退職で失う厚生年金・退職金・社会保険の損失は生涯で数百万〜数千万円に及ぶ可能性があります。
介護者自身の心身崩壊逃げ場のない「24時間介護」は介護うつのリスクを大幅に高めます。介護者が倒れれば共倒れです。仕事という「社会との接点」は、精神衛生上の命綱であることを認識すべきです。
使える制度の見逃し介護休業(通算93日・3回まで分割取得可)、介護休暇(年5日)、短時間勤務制度など、法律で守られた権利を知らずに退職するケースが非常に多いです。(2026年4月現在)

辞める前に絶対やるべきだった3つのこと

私は全部「後から」知りました。だから、あなたには「先に」知っておいてほしい。

1つ目:地域包括支援センターに駆け込む。 市区町村に必ずある無料の相談窓口です。ケアマネジャーの紹介、介護保険サービスの案内、施設探しのサポートなど、「何をどうしたらいいか分からない」状態の人のための場所です。私がここの存在を知ったのは退職してから半年後。なぜ誰も教えてくれなかったのかと、涙が出るほど悔しかったです。

2つ目:会社の「介護休業制度」を使い倒す。 実は会社員には「介護休業」という法律で守られた権利があるんです。対象家族1人につき通算93日まで、最大3回に分けて休めます。(2026年4月現在)この間は「介護休業給付金」として賃金の約67%が雇用保険から支給されます。私はこの制度の存在を退職後に知り、「なぜ先に確認しなかったのか」と自分を激しく責めました。

3つ目:介護サービスを「フル活用」する発想に切り替える。 デイサービス、ショートステイ、訪問介護。これらを組み合わせれば、仕事を続けながら親の介護を回すことは、実は不可能ではありません。「全部自分でやらなきゃ」という思い込みを捨てて、プロの力を借りることは、「逃げ」ではなく「賢い選択」です。実際に試してみましたか? まだなら、まず地域包括支援センターに「どんなサービスが使えるか教えてください」と電話するだけでも、世界が変わります。

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「助けて」と言えなかった私から、今のあなたへ

振り返ると、私が一番後悔しているのは「退職したこと」以上に、「誰にも助けを求められなかったこと」です。

「親の面倒くらい自分で見なきゃ」「他人に預けるなんてかわいそう」——そんな思い込みが、私をどんどん追い詰めていきました。

でも本当は、「助けて」って言っていいんですよね。専門家に頼ることも、介護サービスを使うことも、施設に入居してもらうことも、全部「親のための正しい選択肢」なんです。

私は今、あの頃の自分に言ってあげたい。「退職届を出す前に、まず地域包括に電話しなさい。会社の人事に介護休業のことを聞きなさい。一人で抱え込まないで」と。

だから、もし今あなたが「もう仕事を辞めるしかない」と追い詰められているなら、お願いです。退職届を書く前に、一つだけやってみてください。お住まいの地域の「地域包括支援センター」に電話することです。「親の介護で仕事を辞めるか悩んでいます」——その一言だけで大丈夫。プロが一緒に考えてくれます。

私のように、辞めてから後悔する人が一人でも減りますように。


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田中美智子

この記事を書いた人:田中美智子

54歳、東京在住のパート主婦。3年前に父を亡くし、遺産相続と実家の片付けで大苦戦。「同じ後悔を他の人にしてほしくない」という思いで、等身大の終活情報をお届けしています。