親が認知症で口座凍結!介護費用が出せず泣いた私の体験談


この記事を書いた人
田中美智子(54歳・パート主婦)
親の死後、相続と実家の片付けで揉めに揉めた経験から、後悔しないための生前対策を当事者目線で発信しています。
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正直に言うと、「親が認知症になったら銀行口座が凍結される」なんて、私は父が亡くなるまでまったく知りませんでした。
知ったきっかけは、母の物忘れがひどくなり始めた頃。普段通り銀行へ母の定期預金を解約しに行ったら、窓口で「ご本人様の確認がこの状態では難しいので、今回のお手続きはお受けできません」と、やんわりだけど絶望的な一言を言い渡されたんです。
あの瞬間の、膝から崩れ落ちそうになる感覚を、私は一生忘れません。
なぜなら、母の介護施設の月額費用15万円の引き落とし口座が、まさにその凍結された口座だったからです。※実体験に基づく個人の体験談です。金額は状況により大きく異なります。
この記事では、「まさかうちの親に限って」と思っていた私が、認知症による口座凍結でどれほど追い詰められたか、そして同じ地獄を味わわないために今すぐやっておくべきことを、包み隠さずお話しします。
💡 この記事で解決する3つの不安
- 親が認知症になったら本当に口座は凍結されるのか?
- 凍結されたらどうなってしまうのか(介護費用・生活費)
- 「元気なうち」に絶対しておくべき3つの備え
母の口座が突然凍結された日のこと
忘れもしない、あの日の銀行の窓口。母の病院代と、翌月の施設費用の振込元になっている口座の定期預金を崩そうとしたんです。
母を連れて行ったのですが、窓口の方に住所や生年月日を確認された母は、自分の住所を間違えてしまいました。さらに「今日は何をしに来られましたか?」と聞かれても「えっと……何だったかしら」と、うまく答えられない。
銀行員さんの表情が変わったのが分かりました。「少々お待ちください」と奥に引っ込まれ、しばらくした後に言われたのが「ご本人様の意思確認が困難と判断されましたので……」という、あのセリフです。
あなたはどうですか? ご自身の親御さんが銀行窓口で同じ状況になった場合、想像してみてください。
ちょっと話がそれますが、後から分かったことなんですけど、口座凍結って「銀行が認知症だと知ったタイミング」で起きるんです。医師の診断書がなくても、窓口での会話でおかしいと判断されたらそれだけでアウト。つまり、キャッシュカードで引き出し続けることは物理的には可能なんですが――実はそこにも大きな落とし穴があるんですよね。
「キャッシュカードがあれば引き出せる」は大間違い
凍結のショックから立ち直れないまま、私は兄に電話しました。「とりあえずキャッシュカードでATMから下ろせばいいじゃないか」と兄は軽く言ったんですが、これがとんでもない勘違いでした。
確かに、ATMからはカードと暗証番号さえあれば機械的には引き出せます。でも問題は、それが後で**「使い込み」**と見なされるリスクがあるということ。母の相続が発生した時に、他の兄弟や親族から「あの時おまえが勝手に親の金を使っていただろう」と追及されかねない。
実際、ネットで調べてみたら「認知症の親の口座から子供が引き出した金額が、遺産分割協議で大問題になった」という体験談がわんさか出てきて、背筋が凍りました。
正直なところ、私だって母の介護費用のために引き出していたわけで、私腹を肥やしていたわけでは絶対にない。でも、領収書もメモも一切残していなかった。これが後からどれだけ危険なことか、その時の私は全く分かっていなかったんです。
認知症で口座凍結されると何が起こる?3つの地獄
私の実体験と、後から専門家に聞いて青ざめた内容を合わせて、口座凍結で起きる「3つの地獄」をお伝えします。
地獄その1:介護費用の自腹立て替え地獄。 母の施設費用は月額約15万円。※実体験に基づく個人の体験談です。金額は状況により大きく異なります。口座が凍結されたせいで、これを私と兄で折半して自腹で払い始めました。うち(パート主婦の家計)から月7万5千円の出費は本当にキツかった。しかも「いつまで続くか分からない」というのが精神的に一番堪えました。
地獄その2:定期預金も、保険も、何も解約できない。 母名義の定期預金が800万円ほどあるのに、1円も使えない。生命保険の解約返戻金も、本人の意思確認ができないから手続き不可。「お金はあるのに使えない」というのは、ないよりもある意味で残酷です。
地獄その3:成年後見制度の「想像以上のハードル」。 凍結を解除する正規の方法は「成年後見制度(法定後見)」の利用ですが、これが申し立てから審判確定まで3〜6ヶ月。しかも、後見人に弁護士や司法書士などの専門家が選ばれると、月2〜5万円の報酬が、母が亡くなるまでずっと発生し続けるんです。(2026年4月現在)
「えっ、そんなにかかるの!?」って思いました? 私も全く同じ反応でした。でも正直、数字だけ見てもピンとこないですよね。月3万円としても年間36万円。母があと10年生きたら360万円がそのまま後見人の報酬として消えていく計算です。
専門家の視点からのお金と法律のアドバイス(司法書士・FPの知見)
※本セクションは一般的な法律・制度情報に基づいています。個別の事情については専門家へご相談ください。認知症はいつ誰に起きてもおかしくありません。「うちの親はまだ大丈夫」と油断して備えを怠ることが、最大のリスクです。
| 放置した場合のリスク | 専門家からの警告 |
|---|---|
| 口座凍結による介護費用の行き詰まり | 銀行に認知症を知られた時点で口座取引は停止されます。介護施設の月額費用・医療費・生活費が一切引き出せなくなり、家族が自腹で立て替える状況に追い込まれるケースが非常に多いです。 |
| 成年後見制度の重い負担 | 法定後見を利用すると、本人が亡くなるまで毎月2〜5万円の後見人報酬が発生し続けます(2026年4月現在)。さらに、後見人の同意なく財産の処分(不動産売却等)はできず、柔軟な財産管理が事実上不可能になります。 |
| 家族間の「使い込み」疑惑の発生 | 凍結前にキャッシュカードで引き出した金額について、他の相続人から「使い込みではないか」と追及され、遺産分割協議が泥沼化する事例が増えています。記録を残していないと反論が極めて困難です。 |
「元気なうちに」が全て!口座凍結を防ぐ3つの対策
私の後悔は、全部「もっと早く動いていれば」に尽きます。以下の3つは、親がまだ判断能力のあるうちにしかできません。一つでも認知症の兆候が出たら、もう本当に手遅れになりかねないんです。
対策1:家族信託(かぞくしんたく)を検討する。 親の財産の管理を、信頼できる子供に任せる契約です。親が認知症になった後も、契約に基づいて子供が代わりにお金を管理・使用できます。裁判所の監督も不要で、法定後見に比べて圧倒的に柔軟。ただし、契約作成に30〜70万円程度の費用がかかる点は覚悟が必要です。(2026年4月現在)※実体験に基づく個人の体験談です。金額は状況により大きく異なります。
対策2:任意後見契約を結んでおく。 「将来自分の判断能力が落ちたら、この人に面倒を見てもらう」と、親自身が元気なうちに決めておく契約です。法定後見と違って後見人を自分で選べるのが最大のメリット。ただし、実際に効力が生じるのは判断能力が低下した後なので、家族信託との併用が理想的です。
対策3:代理人カード・代理人届を銀行に出しておく。 これが一番お手軽。銀行によっては家族が代わりに引き出せる「代理人カード」を発行してもらえます。ただし注意してほしいのは、認知症が進行して銀行がそれを把握した場合、代理人カードも使えなくなる可能性があるということ。あくまで「時間稼ぎ」であって、根本的な解決にはなりません。
実際に試してみましたか? まだ何もしていないなら、今日中に親御さんの取引銀行に電話して「代理人届」の仕組みだけでも聞いてみてください。それだけでも、大きな一歩です。
私がもっと早く知りたかった「家族信託」という選択肢
結局、私たちの場合は法定後見を使うしかなく、弁護士さんが後見人になりました。月々の報酬を含め、振り返ると「あの時、母が元気だった頃に家族信託を組んでいたら、こんな費用も手間もかからなかったのに」と、本当に悔しくてたまりません。
母が「最近、人の名前が出てこないのよね」とぼやき始めた頃、私は「年のせいでしょ」と笑って流していました。あの時が最後のチャンスだったのかもしれない。
だから、あなたには同じ後悔をしてほしくないんです。
「まだ親は元気だから」「認知症なんてまだ先の話」——その考えが、数年後の自分をどれだけ苦しめるか。私は身をもって経験しました。
親御さんがまだしっかりしている今こそ、「一度、専門家の話だけでも聞いてみない?」と声をかけてあげてほしい。私のような地獄を味わう家族が、一人でも減ることを心から祈っています。
もし「何から手をつけたらいいか分からない」「家族信託にいくらかかるのか見当もつかない」という状態なら、まずは無料相談で現状を整理してもらうことをおすすめします。私も最初の一歩は、無料相談でした。あの時「相談するだけならタダだし……」と重い腰を上げた自分を、今では褒めてあげたいくらいです。
この記事で紹介したサービス
なお、親が亡くなった後に相続税の申告が必要かどうかは、こちらで確認できます。
「素人同士の話し合いでは、もう埒が明かない」……もしそう感じているなら、最初から専門家に間に入ってもらうのが圧倒的に正解です。無料相談を3つ使った私の体験談をまとめました。
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この記事を書いた人:田中美智子
54歳、東京在住のパート主婦。3年前に父を亡くし、遺産相続と実家の片付けで大苦戦。「同じ後悔を他の人にしてほしくない」という思いで、等身大の終活情報をお届けしています。


