親が倒れてからでは遅い!老人ホーム選びで私が陥った費用と見学の罠

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「うちの親はまだまだ元気だから、介護施設なんてずっと先の話」
もし、あなたがそう思っているなら、どうか数分だけ私の痛い失敗談に耳を傾けてください。 かつての私も、親の介護施設なんて「いつか考えればいいこと」だと思っていました。お正月やお盆に会う両親は、足腰は少し弱っていても、ニコニコと元気そうでしたから。
しかし、現実はある日突然やってきます。
3年前、実家で一人暮らしをしていた父が自宅の風呂場で倒れました。運良く一命は取り留めたものの、後遺症で足が不自由になり、退院後は「自宅での一人暮らしは絶対に無理」と医師から宣告されたのです。
そこから始まったのが、猶予期間たった1ヶ月という「地獄の老人ホーム探し」でした。 なんの知識もない中、焦りと疲労でパニックになりながら選んだ施設選び。結果的に、私は父にも、そして手伝ってくれた兄弟にも多大な迷惑をかける大失態を犯してしまいました。
今回は、私が老人ホーム選びで陥った「費用の罠」と「見学の盲点」、そして声を大にして言いたい「元気なうちの施設リサーチ」の必要性について、どこよりも生々しい実体験をお話しします。
知識ゼロで施設探しを始めた私の大失敗
父の退院が1ヶ月後に迫る中、私は病院のソーシャルワーカーさんから「退院前に、お父様の入所する施設を決めてください」と急かされていました。
「分かりました!特養(特別養護老人ホーム)ってやつでお願いします!」
無知とは恐ろしいものです。私はテレビでよく聞く「特養」という言葉だけを知っていて、そこに入れば安い費用でずっと面倒を見てくれると思い込んでいたのです。 しかし、ソーシャルワーカーさんは申し訳なさそうに言いました。
「娘さん、特養は原則『要介護3以上』でないと入れないですし、いま何百人も待機している状態でお父様がすぐに入るのは絶望的です。民間の『有料老人ホーム』を探してください」
その言葉を聞いて、私は目の前が真っ暗になりました。「有料老人ホームって、入居金に何千万円もかかるんじゃないの!?」という偏見しかなかったからです。
「入居金ゼロ」という甘い罠にまんまと引っかかった話
とりあえずスマホで「実家の近く 老人ホーム」と検索し、一番上に出てきた「入居金0円!」という謳い文句の施設に飛びつきました。
「なんだ、特養じゃなくても初期費用ゼロのところがあるじゃない!」
私はろくに見学もせず、その場で入居契約の判子を押しました。しかし、これが地獄の始まりでした。 実は「入居金」が0円でも、「月額利用料」が近隣相場より5万円以上も高く設定されており、さらにおむつ代、洗濯代、通院の付き添い代などの「オプション費用(都度課金)」が次々と加算されるシステムだったのです。
結果的に、父の少ない年金では到底まかないきれず、毎月10万円近い赤字を私たち子どもが補填する羽目になってしまいました。契約前に「トータルで月額いくらかかるのか(見えない費用)」を正確に見積もっていなかった私の完全なミスです。
親が元気なうちにやっておくべき「施設選び」の鉄則
私の大失敗から得た教訓はただ一つ。
「親が倒れてから施設を探すのでは遅すぎる。親が元気なうちに、見学だけでもしておくべき」ということです。
病室で寝たきりの親のために、残された子どもが1ヶ月でパンフレットを集め、見学し、契約を決める。これは肉体的にも精神的にも不可能です。 では、親が元気な今、何をしておけばいいのでしょうか。
まずは「有料・特養・サ高住」の違いを知ることから
介護施設は大きく3つに分けられます。特別養護老人ホーム(特養)は公的な施設で、要介護3以上等の条件が厳しく待機者が多いですが、月額費用は安い(年金内におさまることが多い)です。有料老人ホーム(介護付き等)は民間の施設で、入居金や月額費用は高いですが、手厚いサービスやレクリエーションが魅力的で、比較的すぐに入れることが多いです。そしてサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、バリアフリーのマンションのようなもので、自立〜軽度の介護状態の方向けで自由度が高いのが特徴です。
まずはこの違いを知り、「親の現在の健康状態と年金額なら、どのタイプの施設が現実的か」を把握しておくことがスタートラインになりますよ。
親の「予算(年金額と貯金)」を把握しておく
どんなに素晴らしい施設を見つけても、払えなければ意味がありません。 「お父さんの年金っていくらあるの?」「貯金はあるの?」と直接聞くのは気が引けるかもしれませんが、これは施設選びにおける絶対不可欠な情報なんです。親への切り出し方については、こちらの記事 も参考に、防犯やエンディングノートを理由にして聞き出してみてくださいね。
ちょっと話がそれますが、私たちの友人で「親の年金額を全く知らなかった」という人が何人かいます。でもいざ施設を探す段になって初めて聞いたら、想定より全然少なくて青ざめた……という話は珍しくないんです。知っておくだけで全然違います。
見学は「ホテル見学」のノリで親を誘う
「まだ入らないけど、どんなところか見に行かない?」と、ホテルのランチバイキングを見に行くような軽い気持ちで親を誘ってみてください。
実は、親世代も「自分が将来ボケたり寝たきりになったらどうしよう」と心の奥底では不安を抱えています。 一緒に綺麗でホスピタリティあふれる最新の老人ホームを見学すると、「あら、今の施設ってホテルのようで素敵ね」「これなら安心かも」と、親自身の不安が和らぐケースが本当に多いんですよ。
情報収集は今すぐ、無料でできる
老人ホーム選びは、親と子の「後悔しない最期の住まい作り」です。
私が犯した最大のミスは「情報収集を後回しにしたこと」でした。何千もの施設の中から、限られた時間とお金で最適な場所を見つけるのは、素人には至難の業です。
今は、希望の条件(予算やエリア、親の体の状態)を入力するだけで、無料でプロが施設を選定し、パンフレットを一括で送ってくれるサービスがあります。
「とりあえず、実家の近くにどんな施設があって、いくらくらいかかるのか」 その相場感を知っておくだけでも、いざという時のパニックは確実に防げます。
親が倒れてからでは遅い。 親が笑って歩ける今だからこそ、ご家族の安心のために、第一歩を踏み出してみませんか?

この記事を書いた人:田中美智子
54歳、東京在住のパート主婦。3年前に父を亡くし、遺産相続と実家の片付けで大苦戦。「同じ後悔を他の人にしてほしくない」という思いで、等身大の終活情報をお届けしています。